コスパ最強?食物繊維豊富な健康食品『押し麦』

  • 2017年9月26日
  • 2022年3月12日
  • 日々雑感
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健康に敏感な方の中には、雑穀米を食べている方も多いと思います。

玄米、古代米、大麦、もち麦、あわ、きび、ひえなどですね。

それぞれが健康や美容にとても効果的なんですが、今回は大麦をつぶして加工した『押し麦』にスポットを当て紹介していきます。

私は押し麦をほぼ毎日食べていますが、健康に良いだけでなく、まさにお財布にも優しいコスパ最強の健康食品なんです。

コスパ最強?食物繊維豊富な健康食品『押し麦』

『押し麦』って何?

「押し麦」の「押し」ってなんだと思いますか?

実は押し麦自体は普通の大麦です。

細かく言えば、押し麦は大麦のうるち種です。

ちなみに押し麦と同じように健康に良いと言われるもち麦は大麦のもち種です。

そのうるち種の大麦を押しつぶしたものが「押し麦」なんです。

「麦を押しつぶした」から「押し麦」です。。

では、なぜ「押す」のかと言うと、大麦はそのままでは吸水性が悪く、火も通りにくいので、調理しづらいからです。

その調理しづらい麦を押しつぶすことによって調理しやすく、食べやすくするために加工するのです。

押し麦のカロリーと糖質

実は押し麦のカロリーと糖質は、白米とあまり変わりません。

100g中のカロリーは、白米356kcal、押し麦340kcal。糖質も計測する状態や表記の仕方により数値は様々ですが、違いはそれほど大きくないのです。

しかし、それでもやはり、白米より押し麦の方が健康やダイエットに良いとされています。

その理由は2つあります。

1つは吸水率です。

押し麦は水を吸い込みやすいよう加工されており、炊く際も白米より多めの水で炊きます。

ですからお茶碗に盛るとき同じ量でも、白米に比べ水分量が多く、カロリーや糖質が少なくなっているのです。

2つ目は「GI値」です。

「GI値」とは、Glycemic Index(グリセミック・インデックス)の略で、日本語にすると「血糖指数」や「血糖指標」という意味になります。

つまり、ブドウ糖を摂取した時の血糖値の上がりやすさのことで、これは食品によってちがいます。

GI値が高い食品ほど血糖値が上がりやすいのです。

下の表は、食品ごとにGI値を三段階に分けたものです。(引用元から見やすいよう少し改変させていただきました)

高GI値

中GI値 低GI値
70以上 56〜69 ?55以下

食品GI値目安一覧

高GI値 中GI値 低GI値
精白米 麦(押し麦) 玄米
もち米 おかゆ(精白米) 五穀米
食パン ライ麦パン 小麦全粒粉パン
フランスパン そうめん ピタパン
ベーグル スパゲッティ 全粒粉パスタ
ナン 中華麺 春雨
うどん そば オールブランシリアル
ビーフン 玄米フレーク オートミール
マカロニ 白玉粉 そば粉
コーンフレーク 片栗粉 強力粉
パン粉 薄力粉

小麦全粒粉

 引用元:管理栄養士が教える正しい糖質制限ダイエットのブログ

 白米は「高GI値」、押し麦は「中GI値」に分類されています。

健康に良いのはGI値が低いほうです。

血糖値の上昇を抑えることは次のようなメリットがあります。

  • ダイエット効果
  • 糖化の改善
  • ガンや糖尿病をはじめ、様々な病気の予防

血糖値を抑えることはダイエット効果だけじゃなく、ガンや糖尿病の予防にもなります。

また、糖化というのは体の中でタンパク質と余分な糖が結びついてタンパク質が変性、劣化してAGEs(糖化最終生成物)という老化物質をつくる反応です。

つまり、できるだけGI値の低いものを食べれば老化を抑えてくれるといえます。

押し麦よりも低いGI値の食品はありますが、普段食べているGI値の高い白米を一部でも押し麦に置き換えれば、健康はもちろん、美容やダイエットに十分効果があると考えられています。

押し麦の栄養素

それでは押し麦の栄養素を見ていきましょう。

押し麦は白米に比べ、ミネラル、ビタミンB群、ビタミンE、食物繊維を豊富に含んでいます。

順番に見ていきましょう。

ミネラル

押し麦に豊富に含まれるとされるミネラルの種類は次の3種類です。

  • ナトリウム
  • カリウム
  • カルシウム

どれも人間の活動に必要なミネラルです。

ナトリウム、カリウムは白米の2倍、カルシウムは3倍含まれています。

ナトリウムは神経や筋肉を正常に動かすために必要です。

しかし、摂り過ぎは良くなく、代表なナトリウムの化合物である塩(塩化ナトリウム)摂り過ぎは危険であることはよく知られています。

そこでカリウムが必要となります。

カリウムはナトリウムを体から出し、血圧を下げる働きをしてくれるので、押し麦という食材だけでしっかりとバランスを取ってくれています。

カルシウムは骨を作る、精神を安定させることも重要な役割ですが、血圧を下げることもしてくれます。

また、押し麦の中でも精米のときに「胚芽」部分を残した「胚芽押し麦」はミネラルをより多く含み、次で触れるビタミンEや、コレステロールを整えてくれる不飽和脂肪酸も多くなります。

胚芽押麦は普通の押し麦に比べて、味や香りについては若干クセが強いですが、健康効果を求めるなら胚芽押麦の方をおすすめします。

ビタミン

押し麦に含まれる主なビタミン類は次のものです。

  • ビタミンE
  • ビタミンB2
  • ビタミンB6

ビタミンB2は白米の2倍ですが、他の2つは白米と同じくらいでが、胚芽押し麦であれば、より多くのビタミンを摂ることができます。

ビタミンB2は、三大栄養素の脂質・糖質・たんぱく質をエネルギーに変える働きを補助し、人の体の代謝に関係する栄養素です。

つまり、健康・美容・ダイエットに重要な栄養素なので、それが多く含まれているのは押し麦の大きなメリットです。

もちろん、抗酸化作用があるビタミンEと、血液や筋肉を作るビタミンB6も健康と美容にとって大切です。

それらがバランスよく含まれる押し麦は、健康の大きな味方といえます。

食物繊維

押し麦の一番の特徴といえるのが食物繊維の豊富さです。

 100gあたりに含まれる量を他の穀物との比較でみてみましょう。

  水溶性食物繊維 不水溶性食物繊維 食物繊維総量
精白米 微量 0.5g 0.5g
小麦粉(中力粉) 1.2g 1.6g 2.8g

大麦(押し麦)

6.0g 3.6g 9.6g
とうもろこし 0.6g 8.4g 9.0g
アマランサス 1.1g 6.3g 7.4g

表からもわかるように、押し麦は食物繊維がたくさん含まれています。

この量は野菜の中でも特に多く食物繊維があるとされるごぼうよりも多いのです。

そして注目すべきは、押し麦の水溶性食物繊維の豊富さです。

食物繊維には水溶性と不水溶性があります。

不水溶性食物繊維は胃腸内で水分を吸収してふくらみ、腸を刺激してお通じを良くしてくれたり、整腸作用があります。

腸内がキレイになれば、ガンなどの怖い病気の予防にもなりますし、肌荒れの改善など、体全体にいい効果がありますね。

しかし、それも素晴らしいのですが、今注目されているのは水溶性食物繊維です。

押し麦に多く含まれる水溶性食物繊維には、水溶性食物繊維の中でも『β-グルカン』とよばれるものがとても多いのですが、この『β-グルカン』に優秀な健康効果があると言われています。

『β-グルカン』には以下のような健康効果があるとされています。

  • 血糖値の上昇を抑え、糖尿病を予防
  • コレステロールを低減し、動脈硬化を予防
  • 免疫力を強くし、ガンをはじめ様々な病気を予防
  • 塩分の吸収を抑え、高血圧を予防
  • 脂肪の吸収を抑え、メタボリックシンドロームを予防
  • 便秘の解消

健康に良いのはもちろん、便秘が解消されれば肌トラブルの解消にもなり、美容にも良い効果が期待できます。

押し麦はコスパ最強の食品

押し麦には以上のような優秀な健康効果があるので、普段の食事にぜひ取り入れたいところです。

しかし「でも健康食品はやっぱり値段が高いんじゃないの」と、考える方もいると思います。

ですが押し麦は非常に安く、場合によっては普通のお米よりも安く手に入れることができるので、コスパ最強の健康食品と言えるかもしれません。

押し麦と同じように健康に良いとされているもち麦は、栄養価で言えば押し麦より少し優れているかもしれません。

ですが、もち麦は押し麦より高価です。

2017年9月26日現在、Amazonの売れ筋ランキングの1位と2位に並んでいるもち麦と押し麦、そして胚芽押し麦を見てみましょう。

はくばく もち麦ごはん50g(12袋) 753円 (100gあたり125円)

西田精麦 押麦(つるむぎ) 5kg 1844円 (100gあたり37円)

西田精麦 胚芽押麦 20kg 国内産 大麦 無添加 無漂白  5000円 (100gあたり23円)

これらはすべて国産です。

押し麦ともち麦は同じ麦でもかなり値段が違います。

実はβ-グルカンに関しては、もち麦の方が多く含まれているというデータもあり、テレビやネットでも、もち麦の健康効果を取り上げているのをよく見ます。

ですが、押し麦にも多く含まれており、継続的に食べ続けることを考えれば、押し麦の方がお求めやすいでしょう。

また、白米とも比べてみますと、

山形県産 白米 つや姫. 平成28年産 5kg 2345円(100gあたり53円)

これは無洗米を除いた、Amazonの売れ筋ランキングトップなのですが、100gあたりの値段は、お米よりも押し麦の方が安いです。

私がおすすめするのはこの押し麦です。

西田精麦 胚芽押麦 800g 国内産 大麦 867円(100gあたり108円)」です。

その同じものの12個入りが3211円(100gあたり33円)で販売しており、コスパもよく、袋も分かれていて使いので、私はこれを購入しています。

まとめ  押し麦は健康効果が高く、その上安い。

押し麦が健康に良くて安いということはご理解いただけたと思います。

押し麦はビタミン・ミネラル・食物繊維がバランスよく豊富に含まれ、血糖値も上がりにくいので健康に良い食品です。

一般的に、健康に良い食品は値段が高いですが、押し麦に関してはそんなことはなく、普通のお米よりも安いこともあります。

健康にとってもお米よりも良いとされています。

つまり押し麦はコスパ最強の健康食品と言えるのではないでしょうか。

この記事を読んで興味を持った方はぜひ押し麦を普段の食事に取り入れてみてください。

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