『居酒屋こまつ』 岩手県一関市

こまつのホームページを見ると、一品料理のお品書きとは別に牡蠣ページがある。

そのことからも牡蠣には並々ならぬこだわりを持っていることがうかがえる。

その牡蠣は三陸唐桑町のブランド牡蠣「水山牡蠣」で、春から初夏にかけてという旬はあるものの、養殖牡蠣のため産卵時期（8月末～9月末頃）を除いて一年中提供しているという。

しかし、だからといってどこでもいつでも食べられるというわけではなく、この「水山牡蠣」を扱っているお店は全国でも数店だという。

その１店が居酒屋こまつであり、おそらくご主人が良い牡蠣を求めて探したのではないだろうか。

その食べ方は、生、天ぷら、ネギ味噌焼きといくつかあるが、オススメは『「水山」牡蠣の松前焼き』（980円）だ。

七輪の上に昆布を敷きその上に牡蠣を乗せ焼くその食べ方は、牡蠣と昆布の旨味を一度に味わえ、お酒と相性も抜群だろう。

三陸の魚の刺身と地元の肉料理

岩手県の三陸は日本でも有数の漁場だ。

そこで獲れる魚介の質は良く、牡蠣もいいがその他の海産物も味わいたい。

こまつには様々な種類の魚の料理はもちろん、鮑も刺身で出しているので、ぜひともこのあたりも食べるべきだろう。

また海産物だけではなく、地元の岩手県や隣の宮城県で育てられた鶏肉、牛肉、豚肉、鴨肉などを使った料理もある。

ガッツリしたものも食べたいと人も満足できるだろう。

岩手名産・ 曲りネギ と無臭にんにく

魚介と肉以外も、地元の名産品を使った料理がある。

その名産品とは『曲りネギ』と『特大無臭にんにく』だ。

曲がりネギは一関名産で、11月～3月頃提供される。

食べ方は焼いたり天ぷらにしたりするようだ。

特大無臭にんにくは8月～10月頃で、お品書きにあるのは『特大無臭ニンニク揚げ』という、これまたガツンとした料理だ。

ネギやニンニクといった香り高い野菜はお酒にも合うからぜひ食べたい。

地元の酒蔵のお酒で

『居酒屋こまつ』でメインで出しているお酒は、岩手県の酒蔵のものだ。

特に、『こまつオリジナル「特別本醸造」』は、岩手県紫波町の南部杜氏の本場「廣田酒造」でこまつ専用に造っているお酒だ。

ここでもやはりご主人の食に対するこだわりが伺える。

ほかにも地元・一関市にある両磐酒造の日本酒『地主町』や、同じ東北の有名地酒『田酒』（西田酒造店 青森県青森市）『十四代』（高木酒造 山形県村山市）などもそろっており、料理や好みに合わせて楽しむことができる。

地元の食材とお酒にこだわった居酒屋

『居酒屋こまつ』で提供されるものは、料理の食材にもお酒にも、ご主人はかなりこだわっているという。

ホームページなどを見ると、実際どれも美味しそうなものばかりだ。

しかし、だからといって値段が高いわけではなく、むしろリーズナブルとさえ言える値段になっている。

ご主人の心意気と努力の賜物なのだろうと思う。

平泉観光と合わせて、是非とも立ち寄りたいお店だ。

訪れた際には、お店の方はもちろん、ご主人が直接顔を合わせて仕入れるという生産者にも感謝しながらいただきたいと思う。