『葉牡丹』 高知県高知市

豊かな自然に囲まれた高知は海や山、そして川の幸も豊富で、その食材を生かした料理も多種多様だ。

そしてまた、データにもよるが、高知県は日本で1番お酒を飲む県と言われている。

そんな食と酒がそろった土地となれば当然、居酒屋のレベルも高い。

今回はそんなお酒を飲むには最高の街、高知県高知市の有名居酒屋『葉牡丹』を紹介する。

私はこれまで2度訪れたが、高知ならではの食事とお酒が楽しめる、観光客にもオススメの居酒屋だ。

高知の珍味を高知のお酒で楽しむ

『葉牡丹』は高知の中心街やはりまや橋近くの歴史ある老舗居酒屋で、ランチ営業もしており、お酒を飲むだけでなく食事のためのお客さんも多い。

そのためお酒好きの常連さんだけでなく、女性でも気軽に入れるし、団体で宴会もできる、様々な人から愛されるお店だ。

メニューも気取ったものはなく、よくある居酒屋メニューが豊富で、値段もお手頃なのも嬉しい。

そんなオーソドックスな居酒屋だが、高知の食材を使った料理と地酒も充実しており、旅行者にもオススメできる。

誰でも気軽に立ち寄り、高知を味わうことができる居酒屋で、もちろん味もハイレベルだ。

高知の珍味・酒盗とどろめ

葉牡丹は料理の美味しいお店なので、煮込みやポテトサラダなどの定番メニューも食べたいところだが、すでにひろめ市場である程度食事を済ませていた私は、高知ならではのメニューをピンポイントで食べていくことにした。

まずは酒盗とどろめ。

酒盗は魚の内臓を使った塩辛だが、特にカツオを使ったものが有名で、高知の名物だ。

どろめは生しらすのことで、静岡や神奈川など日本のいろいろな地域で食べられるが、呼び名や味付けは地域ごとに異なり、どろめと言えば高知の珍味として知られる。

酒盗もどろめも最高の酒の肴だ。

もちろん日本酒をいただいた。

四万十川で採れたゴリの唐揚げ

海の珍味のあとは川の珍味をいただいた。

メニューを見ていると知らない料理があった。

「ゴリの唐揚げ」だ。

私はゴリがなにか分からなかったので店員さんに聞いたところ、ゴリとはハゼ科のチチブの幼魚をのことで、四万十川の名産物の1つとのことだ。

自分の知らない、その土地の食べ物を食べることが旅の目的の1つでもあるため、私はぜひそれを食べたいと注文した。

川魚だが臭みはなく、小さいながらハゼ科の魚の美味しさを感じられた。

当然お酒にも合い、私は引き続き日本酒でこのゴリの唐揚げをいただいた。

旅行先で自分の知らなかったその土地の食材や料理を知り楽しめるのは最高の贅沢だと思った。

カツオのタタキとウツボのタタキ

高知と言ったらカツオのタタキだ。

何をおいても高知に来たらこれを食べなくてはいけない。

そう思っていたところ、カツオのタタキだけではなく、ウツボもタタキで食べることができるようだ。

ウツボのタタキは食べたことがない。

これは食べなくてはと思い、タタキ盛り合わせで両方を味わえるということなので、それを頼んだ。

画像の手前にあるのがウツボのタタキだ。

私は大変美味しくいただいたが、人によって好みは分かれる料理だと思った。

食感はグニグニと少し堅めで、香りも一般によく食べられる魚にはない独特のものを感じた。

ただ酒飲みにとっては、そんな独特の味わいがお酒を進ませる美味になる。

これもまた高知でぜひ食べておくべき珍味だと言える。

日本でも有数の酒処、高知のお酒を楽しむ

この時、葉牡丹で高知の珍味を楽しみながら私が飲んだ日本酒は2種類だ。

• 『土佐鶴』土佐鶴酒造 高知県安芸郡
• 『船中八策』司牡丹酒造 高知県高岡郡

土佐鶴はテレビCMなども流れているため、知名度の高い日本酒だ。

有名なだけでなく、全国新酒鑑評会で金賞を受賞するなど飲みやすく質の高い日本酒で、1970年代からフランスでも販売している。

船中八策は土佐藩出身の維新志士・坂本龍馬が、長崎から京都へ向かう船の中で構想した新国家体制の基本方針だ。

それ由来する日本酒・船中八策は、高知らしいお酒といえる。

キレのある超辛口は、カツオなどの魚介の料理の味を邪魔することなく美味しくいただける、高知の料理に合う日本酒だ。

葉牡丹ではその他、松翁（松尾修造）、純平（西岡酒造）、桂月（土佐酒蔵）、酔鯨（酔鯨酒造）など、種々の高知の地酒がそろっているので、料理とともに楽しんでほしい。

高知の味を気軽に楽しめる居酒屋

自然豊かな高知には様々な名物がある。

しかし特に有名なのはカツオのタタキをはじめとする魚介料理だろう。

そしてそれに合う日本酒だ。

この組み合わせは、高知の大きな魅力であるし、実際に高知の人々はそれを楽しんおり、その結果、日本で一晩お酒を飲む地域となっている。

『葉牡丹』は、そんな高知の美味しく楽しい食事とお酒を気軽に楽しめる居酒屋なのだ。